後遺障害とは、身体に傷害を受けたときに、治療してもそれ以上の改善の見込みがない段階で残ってしまった障害のことをいいます。
交通事故で後遺障害が残ってしまった場合、後遺障害等級の何級に該当する後遺障害であるかが問題となり、その該当する等級に応じて、後遺障害慰謝料の金額や後遺障害逸失利益における労働能力喪失率が定められています。
したがって、何級の後遺障害に該当するかは、被害者の方にとって非常に重要な問題です。
実務上は、損害保険料率算出機構の自賠責損害調査事務所というところが、何級の後遺障害に該当するかを認定します。これを事前認定といいます。この事前認定で認められた後遺障害等級を前提に、保険会社が示談金の提示をします。
なお、後遺症とは、治療が終了した後もなお残った症状のことをいいますが、後遺障害は、後遺症についてそれを労働能力喪失率の観点からとらえ等級が認定されるものをいい、後遺症より後遺障害の方が狭い概念になります。